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プロジェクトレポート

貧しい子どもたちに贈るパンと学用品 -4年目を迎えたキッズプログラム-

TEXT:BFP国際本部

一つのパンが与える喜び

皆さんのお子さんが、朝食にパンを食べて大喜びしたのはいつのことでしたか。普通のパンを食べて大喜びするとすれば、例えば数日の断食後に食べたときくらいではないでしょうか。困難な時代にあっても、先進国で生活する私たちの多くはほとんどひもじい思いをすることがありません。

最近、BFP(ブリッジス・フォー・ピース)の役員が、子どもたちに食べ物を援助している数カ所の学校を訪れました。各校の校長先生方は、私たちが子どもたちに提供している援助に本当に感謝してくれていました。里子になっている子どもたちは、毎日の昼食、教科書、かばん、夏のキャンプや学校の遠足に掛かる費用などの援助を受けています。そのような子どもたちは、それら基本的な必要をまかなえない低収入の家庭の子どもたちです。

また、校長先生の語るところによると、このプログラムの窓口となっている女性教師が、大胆にもさらに多くの援助を求めたそうです。校長先生はすでに受けている援助で満足すべきだと言いましたが、彼女は奇跡を得るまで交渉し続けました。

BFPと学校の間を取りもつ地元連絡員のメイアー氏は、この女教師が求めているものを明確に理解していました。校長先生は彼女の態度を厚かましいと表現しましたが、厚かましいと言われるほどの要求とはいったい何だったのでしょうか。

自分自身の学用品は子どもたちの大切なもの

それは、一時間目の授業で生徒たちに与えるパンでした。「食べ物があれば、生徒たちは本当に変わるのです。頭が良く働いて、学ぶことができるようになるのです」と、その女性教師は熱心に語りました。子どもたちはとてもお腹が空いているので、パン一切れでも大喜びするのです。

ベイト・シェメシュ(太陽の家)の町では、200人の子どもたちがこのプログラムを通して食料を得ています。3つの小学校と2つの中学校と協力しながら、次世代の育成を支援しています。このプログラムが始まったころ、子どもたちは空腹で授業に集中することができませんでした。また、多くの子どもは自分の教科書がないので勉強が進みません。イスラエルでは親が教科書代を負担します。ですから親が支払えない場合、クラスメートの教科書を見せてもらったり、コピーしたりして何とか間に合わせていました。それは限られた予算の中で学校ができる精一杯のことでした。今ではこのような子どもたちも皆、自分の教科書を持っています。

今年、このプログラムが始まって丸3年がたちました。教師たちは生徒の学力について何か変化を感じているでしょうか。校長先生に尋ねたところ、彼らの答えは驚くほど一致していました。すべての教師が、生徒の学力が劇的に上がったと言っているそうです。それは子どもたちに十分な食べ物と勉強道具があるおかげなのです。校長先生たちは、通常なら2~3世代にわたる貧困の悪循環を、この子どもたちが断ち切ることを信じています。こうして皆様のご支援は、イスラエルの地に大きな影響をもたらしているのです。

地域に与える良い影響

小学校を訪れペンキ塗りをする
ボランティアの高校生たち

BFPは学校の環境を改善するために、多くのボランティアチームを送り込んでいます。彼らはペンキを塗ったり、学校に庭を造ったり、夏のキャンプを手伝ったりしています。メイアー氏によると、町はBFPの努力を見ながら、そのボランティア精神を見習い始めたそうです。今では、BFPが町を訪れる日は「ボランティアの日」と名付けられています。

こうしてほかの人に何かを与え、手助けをしたいという思いが、学校中に広がっています。例えば、ある学校では5年生が2年生に勉強を教えており、双方がこの経験から成長しているのです。

ベイト・シェメシュの町と、この子どもたちの生活を変える働きの一部を担えたことを、BFPは光栄に思っています。スタッフのジェスは神に、「このプログラムの予算を大幅に増やしてください。ほかの町でも同じようなプログラムを始められるように」と熱く祈っています。皆様もぜひ共に祈り、神が私たちを助けてくださり、「イエスさまの兄弟で最も小さい者たち」(マタイ25・40)にさらに手を差し伸べることができるようにお祈りください。

子どもたちに希望を

BFPでは里親となる方々には1年間の間、毎月6千円を捧げていただいています。里親になると、子どもの写真と履歴が里親に送られてきます。皆様の贈り物はその子どもの家族にも影響を与えます。それは彼らの住む地域をも変えていく力をもっています。毎月の援助が難しい方でも、回数や金額を問わずどのような贈り物でも学校の必要を満たす助けになります。最近ではコンピューターが非常に必要とされています。現在は各校に数台しかなく、そのほとんどがとても古いのです。教室の設備もまた必要です。

私たちが与えるとき、その無条件の愛によって彼らの生活が向上し、クリスチャンに対する彼らの態度が変わっていきます。ベイト・シェメシュを訪れて以来、毎朝、食事を取るとき、一切れのパンで喜んでいた子どもたちの顔を思い出します。神のあふれるばかりの備えに感謝し、主がイスラエルの子どもたちを私たちBFPに委ねてくださるようにと祈ります。

「幸いなことよ。弱っている者に心を配る人は。主はわざわいの日にその人を助けだされる」(詩41・1)

イスラエルの子どもたちに希望を与えるとき、主の約束がご支援者の皆様方の上に成就しますように、エルサレムよりお祈りいたします。

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