ハイメール通信No.992 イラン 揺れる国内事情
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ハイメール通信No.992 2026.7.24
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イラン 揺れる国内事情
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アメリカとイランの戦争が再燃し、双方の攻撃が激化して緊迫した状態が続いています。イランはパキスタンやカタールを通じて、再びアメリカに停戦を提案しました。しかし、その一方でホルムズ海峡を通る船舶や周辺国への攻撃を続けています。また、イエメンのフーシ派に命じて紅海の出入口であるバブ・エル・マンデブ海峡を封鎖。紛争を拡大させるだけでなく、世界のエネルギー供給や物流を再び脅かしています。アメリカは停戦には応じず、「対話の扉は開かれている」としつつも全面対決の姿勢を崩していません。
イランの、戦争激化と外交交渉という相反する行動は、実は、体制指導部の深刻な内部分裂を反映しています。
主に議会を中心とする現実路線派は、国家の危機を緩和するために交渉を主張。停戦やアメリカとの直接対話、合意形成を支持しており、6月に覚書を交わしたのはこの勢力です。
他方で、主に革命防衛隊を中心とする強硬派は対決姿勢の維持を主張し、アメリカとの交渉を「裏切り」と非難。覚書が締結されると、合意の一つだったホルムズ海峡の開放を早々に拒否し、通行料徴収や海峡の支配権を主張して民間船舶を攻撃し始めました。それがアメリカの報復を招き、そのまま停戦は崩壊して今日に至ります。
革命防衛隊は、戦争に乗じて影響力を強め、この間、国政の大部分を主導してきました。7月初旬に行われた故最高指導者アリ・ハメネイ師の国葬は、内部対立の深刻さをあらわにしました。葬儀の詳細が報じられる中、覚書交渉を主導した国会議長や外相、大統領らに対し、参列していた強硬派支持の群衆が「妥協者に死を」「恥知らず」と罵声を浴びせる様子が映されました。
葬儀ではまた、強硬派や聖職者らが、トランプ大統領やネタニヤフ首相の暗殺を公然と呼び掛けました。「報復リスト」が公表され、アメリカとイスラエルの政府や軍関係者ら13人の名が連ねられています。暗殺の可能性は非常に現実味を帯びています。実際、ほぼ同時期にトルコで開催されたNATO会議において、イランによる米大統領の暗殺計画があったことをイスラエル当局が把握し、アメリカに伝えたことが報じられました。
一方、イラン国民の体制に対する不満は高まっています。先の停戦中に行われた公式の世論調査で、国の将来に関する質問に対し、9割が「改革」「抜本的改革」「体制の完全な変更」を望むと答え、「現状維持」はわずか1割未満。「停戦維持と交渉継続」を望む声は4割を超え、「交渉を打ち切って戦争に備える」の約2倍でした。しかし、交渉担当者らを強く信頼している人は3分の1未満で、半数近くはさらなる戦争が起きることを恐れていました。戦争(強硬派)を拒絶する一方、交渉代表団(現実路線派)も信頼していない、というイラン国民の姿が見て取れます。
この戦争はイラン国内で生じている大きな変化を浮き彫りにしながら、新たな局面を迎えています。私たちにはどちらの先行きも見通せませんが、続けて祈りましょう。関わるすべての国々の指導者を覚えて、特に暗殺の予告が出されている人々が守られるように。戦争の拡大と犠牲者が最小限にとどめられるように。自由を求め続けているイランの人々を覚え、このすべての上に主の御心がなるように。この混沌の中でも、たましいの救いの御業が起きることを信じて祈りましょう。
「王権は主のもの。主は 国々を統べ治めておられます」(詩篇22:28)
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