ハイメール通信No.995 レバノンとの枠組み合意スタート
-----------------------------
ハイメール通信No.995 2026.8.6
-----------------------------
レバノンとの枠組み合意スタート
------------------------------
●試験区域の運用開始
7月20日、イスラエルとレバノン間の枠組み合意に基づいて、最初の「試験区域」のプロジェクトが始まりました。
試験区域は2カ所で、どちらもヒズボラの軍事インフラの処理がほぼ完了し、イスラエル国防軍(IDF)は駐留を終えて外からの監視のみを行っていました。レバノン軍への引き渡しが比較的容易なことから、最初の試験区域に選ばれました。今後は、レバノン軍がこの区域からヒズボラを排除し続けられるか、拠点の再構築を阻止できるかが試されます。確実だと判断されれば、試験区域が追加されていきます。
●今も続くIDFのヒズボラ掃討作戦
試験区域の運用が始まる一方、IDFは南レバノンの他地域で掃討作戦を続けています。あるIDF高官はその状況について、こう述べています。「イエローライン地域(イスラエルが独自に定めた安全保障地帯)で弾薬庫が見つからなかった村など一つもない。常軌を逸した量の武器弾薬だ。モスク、民家、病院、学校の内部にまで軍事用地下壕がつくられている。ガザと同じだ」。歴史的な建造物も例外ではなく、十字軍時代の城塞の地下でも巨大な武器貯蔵施設が見つかり、IDFによって処理されました。
ただし、両国軍が偶発的に衝突する危険性も生じ始めました。レバノン軍は、ヒズボラが設置した爆発物により隊員が負傷した際、調査もせずに「イスラエルという敵による攻撃」と断定。後に事実誤認と認めたものの、レバノン側の不信感や敵意が根深いことを表しています。また、実際にヒズボラがこういった画策をする可能性も否定できません。
●両国の思惑のずれ
イスラエルとレバノンは、紛争の終結や国境問題の解決という枠組み合意の方向性では一致していますが、具体的なプロセスや細部に関する主張には隔たりがあります。イスラエル側は、最初の試験区域においてヒズボラの再武装はないことが保障されない限り、次の段階には進まないと主張。一方レバノン側は、一日も早いIDFの国外撤退を望んでいます。
「レバノンの主権回復」とは、イスラエルにとってはレバノンが国家として安全保障の責任を負うことを意味します。しかしレバノンにとっては、IDFの撤退が主権回復として最も分かりやすい合意の成果であり、国内でも支持されやすい手段なのです。
●レバノン軍が抱える問題
しかし、レバノンが求めるIDFの最終的な撤退は、レバノン側の実際の行動が条件となります。ただし、レバノン軍は、これまでヒズボラとの対決を避けてきたため、武装解除を行った実績がありません。今回の合意には、政府がレバノン軍の強化に取り組むことを確約し、アメリカがそれを支援するとあります(履行状況の監視を受け入れ、成果を実証することが条件)。合意の最初の試金石は、レバノンによるレバノン軍の改革であるとも言えます。
●将来的な和平を視野に
レバノンのアウン大統領は「不可能を可能にする」と決意を表明し、前向きな姿勢を貫いています。7月21日には、アメリカでトランプ大統領との初の首脳会談が行われ、米大統領は、レバノンの安定化に向けた努力に対し支援を惜しまないと約束しました。8月4〜6日には、合意の完全な実施を進めるために、さまざまな課題を話し合う7回目の3カ国協議が、技術者や専門家チームによってローマで行われます。
今後のプロセスの進展を覚えて祈りましょう。協議チームに知恵が与えられ、一つ一つの課題に対し、双方が納得できる具体策にたどり着けるように。あらゆるレベルの関係者の間で信頼関係が醸成されていくように。レバノン軍が責務を全うできるよう改革が進むように。ヒズボラの力が確実に削がれるように。駐留を続けているIDFが守られ、民間人が作戦に巻き込まれることなく、レバノン軍との不慮の衝突も回避されるように。このプロセスが主の御心にかなって導かれるように。
「平和をつくる者は幸いです。その人たちは神の子どもと呼ばれるからです」(マタイ5:9)
======
*このメールは送信専用アドレスから配信されています。ご返信いただいてもお応えできませんので、ご了承ください。
*ハイメール通信のバックナンバーは、こちらのリンクから閲覧可能です。
https://www.bfpj.org/pray/chaimail/list/
*BFPの支援活動については、B.F.P. JapanのFacebookやインスタグラム、またはBFP本部のFacebookで、随時アップデートしております。ぜひご参照ください。
B.F.P. Japan https://www.facebook.com/bfpjapan
B.F.P. Japanインスタグラム https://www.instagram.com/bfpjapan/
BFPイスラエル本部(英文のみ)
https://www.facebook.com/bridgesforpeace
*イスラエルへの緊急支援は以下のリンクからご支援を受け付けています。
皆様のご支援はBFP現地スタッフが直接お届けさせていただきます。
https://www.bfpj.org/support/ezra/project/ambulance/
*イスラエル情勢は刻々と変化しています。時事関連のニュースは、石堂ゆみ師(クリスチャンのジャーナリスト)による「オリーブ山通信」もご覧ください。
https://mtolive.net/
B.F.P. Japan